理事会で突然の打診。『次はあなたが理事長』と言われて考えたこと
はじめに
先日の理事会終了後、現理事長からこんな話をされました。
「数年後には理事長を引き継いでほしい」
現在の理事長は長年にわたり管理組合運営を支えてきた方です。しかし、年齢的なこともあり、将来的にはマンションを手放すことを検討されているそうです。
そのため、今のうちから後継者を育てたいという考えを持っておられました。
私は現在理事として活動していますが、まさか自分が次期理事長候補として考えられているとは思っていませんでした。
その場では平静を装っていましたが、正直なところ心の中は不安でいっぱいでした。
理事長から後継を打診された経緯
現在の理事長は長年にわたりマンション運営に尽力されてきました。
理事会でも管理会社とのやり取り、総会の運営、各種判断などを中心となって進めており、「理事長がいるから理事会が回っている」と言っても過言ではありません。
その理事長が将来的なマンション売却を考えているため、後継者を探しているとのことでした。
私自身、理事会への出席率は高い方ですが、「次はあなたが理事長」と言われるとは思ってもいませんでした。
その場では返事を保留しましたが、帰宅後にじわじわと不安が押し寄せてきました。
理事会に参加して見えた現実
理事になる前は、
「理事会は修繕工事の話をするくらいではないか」
と思っていました。
しかし実際は違いました。
ゴミ出しの問題
分別ルールが守られない。
粗大ごみが放置される。
管理会社や自治体との連携が必要になる。
騒音トラブル
上階の足音。
子どもの走り回る音。
深夜の生活音。
当事者同士では解決できず、管理組合へ相談が持ち込まれるケースがあります。
設備や修繕の問題
屋上防水。
給排水設備。
エレベーター。
消防設備。
外壁修繕。
私はこれまで会社でさまざまな仕事を経験してきました。しかし、マンション管理は本業とはまったく異なる世界です。建築、設備、法律、会計、住民対応など幅広い知識が求められます。理事会に出席するたびに、自分の知識不足を痛感しています。
理事と理事長の違い
理事も理事長も管理組合の役員です。
しかし、その責任の重さには大きな違いがあります。
理事は理事会のメンバーとして意見を出し、意思決定に参加します。
一方で理事長は管理組合の代表者です。
総会や理事会で決まった内容を実行し、管理会社や工事会社との窓口となります。
また、消防設備点検や防火管理など、法令に関係する事項についても把握しておく必要があります。
何か問題が起きた際には、
「理事長としてどう判断するのか」
が問われる立場になります。
理事長が負う責任とは
理事会に参加するまでは、「管理会社がマンションを運営している」と思っていました。
しかし実際には、管理会社は管理組合から委託を受けて業務を行うパートナーです。
最終的な意思決定を行うのは管理組合であり、その代表者が理事長です。
管理会社にお願いできること
多くのマンションでは、次のような業務を管理会社へ委託しています。
- 共用部の日常管理
- 会計業務の補助
- 理事会資料の作成
- 総会運営のサポート
- 修繕工事の見積取得
- 苦情や要望の一次受付
- 消防点検や法定点検の日程調整
そのため、理事長がすべてを自分で行うわけではありません。
それでも理事長に残る責任
しかし、次のような責任は管理会社へ丸投げできません。
1. 管理組合の代表としての責任
理事会や総会で決定した内容を代表して執行します。
契約締結や重要な判断の最終承認者になる場面もあります。
2. 修繕積立金を適切に管理する責任
工事を先送りしすぎれば将来の住民が困ります。
逆に過剰な積立は現在の住民負担を増やします。
そのバランスを考える必要があります。
3. 長期修繕計画を維持する責任
設備の寿命を見ながら、
- 屋上防水
- 外壁修繕
- エレベーター更新
- 給排水設備更新
などを計画的に進めなければなりません。
4. トラブル発生時の対応
騒音問題や漏水事故などが発生した場合、管理会社がサポートしてくれます。
しかし、
「どの方向で進めるか」
を決めるのは管理組合です。
5. 災害や緊急時の判断
地震や火災など非常時には管理会社だけでなく、管理組合としての対応も必要になります。
私が今から準備しようと思うこと
理事長就任までまだ2年あります。
逆に言えば、2年しかありません。
そこで次のことを意識して準備したいと思っています。
長期修繕計画を理解する
マンション運営で最も大きなお金が動く部分です。
将来どの工事が必要になるのかを把握したいと思います。
管理規約を読む
管理組合の憲法とも言える存在です。
まずは規約を理解しなければ話になりません。
管理会社任せにしない
専門知識は管理会社の方が豊富です。
しかし最終的に判断するのは管理組合です。
内容を理解した上で判断できるようになりたいと思います。
他の理事と協力関係を作る
理事長一人では何もできません。
役員同士で情報共有し、相談できる関係を築くことが重要だと感じています。
同じ不安を抱える人へのメッセージ
マンション管理組合の理事長になりたい人は、それほど多くないと思います。
むしろ私のように、
「できればやりたくない」
と思っている人の方が多いのではないでしょうか。
しかし、誰かがやらなければマンションは維持できません。
資産価値を守り、安心して暮らせる環境を維持するためには、管理組合の活動が欠かせないのです。
私自身、理事長になることに不安があります。
それでも2年という準備期間を前向きに捉え、一つずつ知識を身につけていこうと思います。
もしこの記事を読んでいるあなたも同じ立場なら、一緒に学んでいきましょう。
未来の理事長候補として、まずは「知ること」から始めるのが最初の一歩だと感じています。
