総会はいつ成立する? 新任理事が押さえる出席・議決権の基礎

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マンションの理事になると、総会の準備や議事録の確認などで、「出席者は何人いればよいのか」「賛成は何票必要なのか」といった数字を扱う場面が出てきます。

まず大切なのは、総会が成立することと、議案が可決されることは別の話だという点です。また、マンションでは「組合員の人数」と「議決権の数」の二つを使い分けます。順番に見ていきましょう。

1. 「組合員」と「議決権」は何が違う?

組合員とは、原則としてマンションの部屋を所有している区分所有者のことです。たとえば、50戸のマンションで各部屋に所有者が1人ずついれば、組合員は50人です。

一方、議決権は、総会で投票するときの「票の重み」です。多くのマンションでは、各住戸に1票ずつ与えられています。しかし、専有面積の割合に応じて議決権を定めているマンションもあります。その場合、広い部屋の所有者と小さい部屋の所有者では、議決権の数が異なることがあります。

つまり、

  • 組合員数:何人が参加しているか
  • 議決権数:参加者が合計で何票を持っているか

という違いです。総会では、この二つを混同しないことが重要です。

2. 総会が「成立する」とはどういうこと?

総会で議案を話し合い、決める前に、まず総会そのものが正式に開ける状態かを確認します。これを「総会の成立」といい、必要な出席数の基準を「定足数」といいます。

現行の標準管理規約では、通常の総会は、議決権総数の過半数を持つ組合員が出席していなければ開くことができません。

たとえば、マンション全体の議決権が100票なら、出席者が持つ議決権の合計が51票以上必要です。出席した人が20人いても、その人たちの議決権の合計が50票なら、通常の総会は成立しません。

ここでいう「出席」には、会場に来た人だけでなく、規約に従って代理人に任せた人や、事前に書面・電子的方法で議決権を行使した人も含まれます。

3. 通常の議案は、何票の賛成で可決される?

総会が成立した後、予算や決算、役員の選任などの通常の議案は、原則として、出席組合員が持つ議決権の過半数の賛成で可決されます。

先ほどの例で、出席者が合計60票の議決権を持っていたとします。この議案を可決するには、60票の半分を超える31票以上の賛成が必要です。

注意したいのは、基準となるのがマンション全体の100票ではなく、出席した人の60票だという点です。賛成30票、反対30票のように同数では、過半数の賛成にはならず、議案は可決されません。

通常の議案では、まず「総会が成立しているか」を確認し、そのうえで「出席者の議決権の過半数が賛成したか」を確認します。

4. 規約を変えるときは、より厳しいルールになる

すべての議案が同じ条件で決まるわけではありません。管理規約の制定・変更・廃止や、共用部分の著しい変更など、マンション全体への影響が大きい議案は「特別決議」となります。

特別決議を行う総会では、まず総会を成立させるために、次の二つが必要です。

  • 組合員総数の過半数が出席していること
  • 議決権総数の過半数を持つ組合員が出席していること

さらに議案を可決するには、出席した組合員数と、その議決権数のそれぞれ4分の3以上の賛成が必要です。

たとえば組合員が10人、議決権が100票のマンションなら、特別決議の総会には、少なくとも6人が出席し、その人たちが合計51票以上を持っていなければなりません。そのうえで、出席した人・出席した議決権のどちらも4分の3以上が賛成して、初めて可決となります。

5. 理事として覚えておきたい三つの確認

総会を運営するときは、次の順番で数字を確認すると分かりやすくなります。

第一に、今回の議案は通常の議案か、特別決議が必要な議案かを確認します。第二に、総会の出席者が定足数を満たしているかを確認します。第三に、可決に必要な賛成数を数えます。

標準管理規約は国が示すひな型です。実際のマンションでは、管理規約に別の定めがある場合もあります。理事として判断に迷ったときは、必ず自分のマンションの管理規約、使用細則、総会資料を確認しましょう。

「人数」と「議決権」、「総会の成立」と「議案の可決」を分けて考えることが、正確で安心できる管理組合運営の第一歩です。

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マンション暮らしメモ
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総会と理事会に参加している人
はじめまして。マンション管理組合のことを、日々考えながら暮らしているブログ運営者です。 これまで総会にはできるだけ欠かさず出席し、今は理事会にも参加しています。最初は「自分に何ができるのだろう」と戸惑うことばかりでした。修繕のこと、お金のこと、住民それぞれの考え方のこと。ひとつ決めるにも、思った以上に時間と気遣いが必要だと感じています。 管理組合の仕事は、目立つものではありません。それでも、誰かが向き合うことで、マンションで暮らす人たちの毎日が少し安心できるものになる。そんな大切な役割だと思っています。 このブログでは、理事会や総会に実際に関わる中で感じたこと、調べたこと、迷ったことを、できるだけ背伸びをせずに書いていきます。 完璧な答えを示せるわけではありません。けれど、「自分だけが悩んでいるわけではない」と思える場所になれたらうれしいです。管理組合のことを、ひとりで抱え込まないために。
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